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法学部 古事記・日本書紀編さん1300年記念関連 公開講座を開催しました

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10月15日(土)に本学法学部では、「古事記・日本書紀編さん1300年記念関連公開講座」を開催しました。
昨年に引き続き、宮崎県の事業として展開されている「神話のふるさと県民大学」とタイアップし、宮崎県立美術館アートホールを会場として、県内を中心に112名の来場者がありました。本年は宮崎以外の地域の神話・伝承を取りあげることをとおして、古事記・日本書紀と日向神話の理解を深めていただきたいと考え、2名の先生方にお越しいただいて講座を開催しました。

【公開講座の様子】

 

まず、丸山裕美子先生(愛知県立大学教授)から「ミヤズヒメとメノコヒメ―記紀に描かれた尾張の女性たち―」という題でご講演をいただきました。
日本武尊の伝説では、その東征の往復に尾張でミヤズヒメと会ったというルートから、尾張がヤマト王権の東国進出の拠点であったことがわかること、またメノコヒメは、近江出身の妃を多くもつ継体天皇の妃の1人として登場し、尾張の勢力が近江とともにヤマト王権を支えたと考えられることを明らかにされました。なおミヤズヒメのもとに残されたという草薙剣を祭る熱田神宮は、前方後円墳の上に建っているのかもしれないという興味深い説の紹介もありました。

【丸山先生によるご講演】

 

次に、佐藤信先生(東京大学大学院教授)から「『古事記』『日本書紀』と出雲神話」という題でご講演をいただきました。
島根県は記紀神話の舞台として登場する「神話のふるさと」のひとつであり、県立古代出雲歴史博物館、県立古代文化センターには古代史・上代文学・考古学を専門とするスタッフを揃えるという充実した体制で研究が進められていることが紹介されました。そして出雲国風土記には記紀に登場しない神が国引きしたといった在地性の強い神話が載っており、記紀の国譲り神話との比較研究が可能であること、また出雲国造が8世紀にも特別な位置づけであったことなどから、出雲の研究は古代国家の中央と地方の関係を探る良いフィールドであることが論じられました。

【佐藤先生によるご講演】

 

【コーディネーターの本学・柴田博子教授による資料の解説】

 

いずれも貴重なお話をいただき、参加者の皆さんも大変熱心に耳を傾けておられました。

当日ご来場いただいた皆様に篤く御礼を申し上げます。今後も、本学では地域のニーズに合った様々な学びの機会を提供したいと考えております。どうぞご期待ください。

(法学部公開講座運営委員会 福本 拓)

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