昨年度、コロナ禍で実施された就職活動は、企業にとっても、学生にとっても、手探り状態で進められてきました。本年度の就職活動を進めていくに当たっては、昨年度の就職活動に関する知恵と経験をどのように活用していくのかが問われています。そこで、経営学部では、コロナ禍における就職活動の新しい形を模索するために、学部生を対象としたオンライン公開講座「今こそ見直そう就活の方法~就活DXへの挑戦」を企画しました。オンライン公開講座では、①コロナ禍における企業と学生の新たな出会いの場を創出すること、②コロナ禍における企業の採用戦略の変化に関する情報共有をすること、③学生の就職活動へのシームレスな行動変容を促進することを目的としました。
上記のような目的のもと、4月24日(土)、ビデオ会議システムZoomを活用して経営学部オンライン公開講座を開催しました。今回の公開講座は、宮崎太陽銀行様の人事部採用担当副長馬﨑祥太様、係長鵜木信一郎様をゲストに、コロナ禍における就職活動について一緒に考える場をつくりました。第1部は、トークセッションとして「宮崎太陽銀行様について」「withコロナ時代の採用学」のお話をいただきました。「withコロナ時代の採用学」では、オンラインの採用プロセスにおける企業と学生とのギャップを埋めることの難しさ、対面形式の貴重さについて語っていただきました。また、新入社員アンケートでは、オンラインの採用プロセスにおける賛成意見や反対意見を紹介していただきました。
第2部では、第1部でも問題提起されたオンライン採用活動のギャップを埋めるために、宮崎太陽銀行様のお二人と学生たちが話し合う「カタリバ(語り場)」を実施しました。「カタリバ」では、宮崎太陽銀行様からのテーマを受けて、学生たちがグループディスカッション(Zoomのブレイクアウトセッション)をして、それを全体に共有し、お二人からコメントをいただくという形式で行いました。テーマは、「銀行ってどんなイメージ?」、「どのような働き方をしていると思う?」でした。学生たちからは、講義やテレビドラマから影響を受けたイメージがあげられました。一方で、宮崎太陽銀行様からは、仕事そのものはイメージ通り大変であるものの、組織に関しては「人間関係の良さ」、「優しさ」、「柔軟さ」を感じる返答をいただきました。
第3部では、採用時におけるギャップを埋める方法として、学生たちが自ら作成した自己PR動画を紹介しました。宮崎太陽銀行様からのテーマは「自由に、自分を表現してください」でした。学生たちが作成した自己PR動画は、エントリーシートやオンライン面接だけでは伝わらない学生たちの素の部分が伝わり、お二人からも好評価を得ることができました。
今回の公開講座を通じて、採用活動に直結するものではなく、企業サイドと学生サイドが何らかの「ワーク」を協働することで、お互いのギャップを埋める可能性がみえてきました。即興のやり取りの中ににじみ出てきた宮崎太陽銀行様のお二人のお人柄からは、現在経営学で注目されている組織の「心理的安全性」を感じることができました。また、ワークへの取り組みの様子や雰囲気は、オンラインの採用プロセスでは中々伝わらない学生の素の部分や個々人のメタメッセージを発信することにつながったのではないかと思います。このような場を定期的に開催しながら、企業と学生のギャップを埋めることが重要であると認識できる時間となりました。
写真1:参加した学生たち。学生たちには、自分を表現する背景でZoomに参加してもらいました。
写真2:お話しいただいた鵜木様。
写真3:馬﨑様には、同行の入り口から面接会場までを案内していただきました。写真は実際の面接会場。
写真4:学生が作成した自己PR動画の一部。
写真5:講座終了後、放課後ルームでも学生たちの質問に丁寧に答えていただきました。
(経営学部公開講座運営委員会 日高・出山)
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