≪7月6日開催≫
法学部学生によるシンポジウム「ワカモノ ワカる サンインセン」
共催 M-Lighvo(エムライボ)(宮崎県学生選挙サポーター)
ボランタリー・スタディ塾(宮崎産業経営大学の学内塾)
1.シンポジウムの様子
(1)参議院議員選挙目前の7月6日、宮崎産業経営大学5101教室において、若い世代の投票率向上を目的としたシンポジウム、「ワカモノ ワカる サンインセン」が、M-Lighvo(エムライボ)」と「ボランタリー・スタディ塾」との共催で行われました。
参加者は、60~70名ほど。予想を上回る数に、選挙権年齢18歳への引き下げの当事者である大学生の政治への関心の高さをうかがい知ることができます。ご参加くださった皆様へ深くお礼申し上げます。
(2)前半の部では、「政治を身近に!」をテーマに、宮崎市議会議員、山口としき議員から、議員の活動や議会の役割について、学生に分かりやすい切り口でお話いただきました。一般質問の様子を映像で流し、その答弁における執行機関側の言葉の選び方など、普段はなかなか触れる機会の少ない行政運営の実際を知ることができました。アンケートには、「もっとお話を聴きたかった!」という声が非常に多く、大学生が市政に関心を抱く契機となったようです。お忙しい中のご登壇、誠にありがとうございました。
(3)後半の部では、県内外において選挙啓発などの活動をされている団体に所属する大学生3名も加わり、活発な意見交換がなされました。
はじめに、各登壇者の自己及び団体紹介並びに活動紹介から。
まず、活動10年目に突入した、「宮崎県学生選挙サポーター M-Lighvo」の中川順太代表。宮崎県選挙管理委員会との強力な連携をもとに、学業と並行しながらも一丸となって県内の高校・大学や商業施設で精力的に啓発活動を実施している旨の報告がなされました。
次に、宮崎公立大学の行政学ゼミ生を中心とする「選挙啓発サークル ライツ」の遠山大輝部長。今春、結成されたばかりにもかかわらず、選挙公報設置用の三角ポップを作成するなど意欲的な取り組みをされているとのことでございました。また、「若者は未来の脚本家」など、印象的な発言も多くなされました。
そして、全国規模で議員インターンシップを実施するなど、学生と政治との距離を近づける活動を行うNPO法人「ドットジェイピー熊本支部」よりお越しくださった田中南帆さん。熊本地震で被災される中でも真っ直ぐに前を向く姿や、豊富な経験を活かしての堂々とした話しぶりには、参加した学生も大きな刺激を受けておりました。
続いて、今回の参院選について、大学生視点からの見解が述べられました。社会保障、経済政策、景気対策、雇用問題、憲法改正、防災・復興支援ほか、選挙に際し考慮すべきことは沢山ありますが、若い世代は決して無関心ではないのだということを改めて感じました。
途中には、実際に宮交シティ内紫陽花ホールへ期日前投票に行ったボランタリー・スタディ塾生・藤本芳央くん(18歳)が、投票までの流れや、投票するときに抱いた思いなど、その体験談を語ってくれました。
(4)最後には、模擬選挙も行いました。出席者の皆さんは、それぞれの思いを胸にしながら、「投票する」という体験を実感してくださったのではないでしょうか。登壇者の皆様をはじめ、当シンポジウムにかかわったすべての方々へ深くお礼を申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
2.UMKスーパーニュース及び宮崎日日新聞の報道
当シンポジウムの様子は、8日金曜の夕方のUMKスーパーニュース及び9日土曜の宮崎日日新聞にて紹介されました。番組では、インタビューを受けた法学部3年(ボランタリー・スタディ塾学生代表)加藤広大君の「(イギリスEU離脱の国民投票のように)いつか日本でも大きな決断をする場面が来るだろうから、本当に大事なところで、少なくとも、自分で後悔しない選択をすることができるよう、早いうちから選球眼を養っていってほしい」という発言が放送されました。
今回の参議院議員選挙における18歳・19歳の投票率は、決して高いとは言えない数字でした。しかしながら、将来へ向けて若者の政治への関心及び投票率を高めていくためには、このような学生による主体的な動きを一過性のものにしてしまわないように、これからも継続していくことが重要だと考えるとともに、本学法学部では、このような学生の自主性あふれる活動をこれからもサポートしていきたいと考えております。
3.追伸
本学では、5月に宮日新聞社との共催で憲法シンポジウムが開催され、大盛況に終わりましたが、その後、学生の中から産経大生を中心とした投票率向上に向けたシンポジウムを開きたいという声が上がりました。本学法学部としては、このような自主的な学生の動きを支持し、今回は、完全に学生中心でのシンポジウム開催となりました。シンポジウムの様子について、時系列で書かせていただきました(記述に関しては、本シンポジウムの趣旨に基づき、中心となった本学法学部3年加藤広大君によるものが多いことを付言させていただきます)。
文責;宮田 浩史(法学部教授)
写真;河野 初(法学部3年)